昭和の沖縄島巡り

昭和の沖縄島巡り、懐かしさがこみ上げる紀行文と歌の数々です

■昭和の沖縄島巡り<<網張ぬ目高蟹ユンタ(アンパルぬミダガマユンタ)(石垣島③)>>■

◆行った所: 石垣島(昭和60年(1985年))<O017>◆


▲網張(アンパル)は、私の憧れの地
・網張は、石垣島の西側、名蔵(なぐら)湾に面する浜辺です、そして、私にとって網張は、石垣島民謡『網張ぬ目高蟹ユンタ(アンパルぬミダガマユンタ)』を、初めて聞いた時からの憧れの地でした。

・風光明媚な「網張」は、現在は公園として整備され、民族資料館もあります。私が行った時は、平日の昼間という事もあり、光あふれる網張には、私以外、誰もいませんでした。公園入口から、ジャングルの中の遊歩道を抜けると、目の前に網張の浜がパッと開けました。

◎網張の浜は、マングローブの密林でした。

▲『網張ぬ目高蟹ユンタ』の歌詞<1>
・網張ぬ ウリ 目高蟹でんどー ハーイへ  
 マタ ハーイへ マタ ハーイへ マタ ハーイヤーヌ カーヌース(はやし)

・(大意)網張の ウリ 目高蟹だぞー ハーイへ 
 マタ ハーイへ マタ ハーイへ マタ ハーイヤーヌ カーヌース(はやし)


▲『網張ぬ目高蟹ユンタ』は、誕生パーティーの歌
・『網張ぬ目高蟹ユンタ』は、網張の浜に「目高蟹」とその仲間の「蟹」が集まり、手分けをしながら「目高蟹の誕生パーティー」を行うという内容の民謡です。


▲『網張ぬ目高蟹ユンタ』の歌詞<2>
・目高蟹 ウリ 生年でんど ハーイへ 
・(大意)(今日は)目高蟹の 誕生日だぞ 

・蟹数ぬ ウリ 芸能あんど ハーイへ    
・(大意)蟹たちの 余興があるぞ 

・ギターサ蟹や ウリ 準備数 ハーイへ   
・(大意)ギターサ蟹は 準備係 

・ムミンピキ蟹や 三線人数 ハーイへ   
・(大意)ムミンピキ蟹は 三線係 …

◎残念ながら「目高蟹」の写真は撮れませんでした。

▲10種類以上の「蟹」が登場する『網張ぬ目高蟹ユンタ』
・この後、全部で10種類以上の「蟹」が登場し「誕生パーティー」での役割分担が歌われ「目高蟹の誕生パーティー」が始まります。

石垣島の人達は、網張に住む「目高蟹」などの「蟹」に個々に名前を付けただけでなく、形状などから相応しい役回りまで与え、にぎやかな民謡にしてしまいました。私は、そこに石垣の人達の自然に対する極め細やかな愛情を感じます。


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・トゥバラーマ(3分52秒)
八重山を代表する素晴らしい民謡です。
・曲:八重山の民謡 歌:山里勇吉